日本の科学切手 60年代編


40年選手 GOOD!

「東京天文台岡山天体物理観測所開所記念」 1960.10.19発行

 日本にも真っ当な天文観測所が欲しい・・・という天文学者達の悲願に答えて岡山の竹林寺山(晴れの日が多く空気もキレイというので選ばれたそうな)に作られた施設がコレ。当時は世界のベスト10に入る優れモノ。  何ともう40年も経とうかというのにまだ現役で働いています。(大事に使えば良いモノは長く使えるという良い例ですね)

 左が188cm反射望遠鏡ドームで、右が91cm反射望遠鏡ドームのようです。
詳しい事は岡山天体物理観測所のホームページをドウゾ。

 ちなみに違った角度から描かれた風景印もあります



今はもう動かない Thank you

「富士山頂気象レーダー完成記念」1965.3.10発行

  科学的風景印の世界でも取り上げましたが、この気象レーダーはその役割を終え2001年秋には解体されてしまいました。
 おぢ様達感動番組「プロジェクト○」でも取り上げられましたが、伊勢湾台風で酷い目に遭って、気象予報のため広い範囲を観測しなければ→高いところにレーダー観測所を作ろうというので出来たのがこのレーダー施設。
上から見たら
 しかし、富士山頂なので空気は薄いくて高山病になるわ、寒いくて地面は永久凍土みたいに堅いわ、これを作る時は随分と苦労したそうです。  ちなみにトレードマークのドームはアルミフレーム製で、ヘリコプターで頂上まで運んだというから驚きだ。
 そのような方々の努力が実り、当時世界最高(場所の高さの事ね)・世界最強(出力150kW)を誇り日本のほとんどをカバーする最新鋭気象観測所として完成し、その運用開始を記念してこの切手は発行されました。
 
今までどうもご苦労様でした。そして、ありがとう。そして、さようなら。

マメ知識: この建設プロジェクトの指揮を執った人の中に、気象庁観測部補佐官 藤原 寛人という御仁がいるが、これは後の山岳小説家「新田次郎」である。 (私は「孤高の人」が好きです)



α-ウランの結晶構造 原子炉とウラン Not So Bad

「第9回国際原子力機関総会」1965.9.21発行

 東海発電所の背景にα-ウランの結晶構造(斜方晶)。 しかし燃料としては、ウラン自体はその結晶の性質ゆえに不向きで、実際には二酸化ウランが用いられている。 図案のデザインとしては悪くないが、少々間抜けな話である。



GOOD!

国際生化学学会改 国際生化学学会

「第7回国際生化学会議」1967.8.19発行

 蛋白質の分子モデルにミトコンドリア。
よくよく見れば、おおシステイン(右図:枠内)がいるじゃないか! いけてるいけてる。

 このシステインは、毛髪を形成するたんぱく質ケラチンに多く含まれている。髪の巻き毛はシステインのS-S結合の配列で決まっており、パーマではこの結合を一旦切ってランダムに結合させるためあのようなチュルチュル頭ができあがる。

おまけ: 似て非なる物

 実はこの切手、私が科学切手を集め始めるキッカケとなった思い出の切手だったりします。

原子力船むつ No Good

「原子力船進水」1969.6.12発行


 日本で最初で最後の原子力船(1993年には原子炉を撤去され、今や唯のディーゼル船)むつの後ろには...。 世界の科学の切手で最もありがちなパターン。 こんなもので科学ーって感じがするのかねえ。
 しかし、これくらいやってくれれば敬服します。



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