2 地下構造のモデル化

地震発生や強震動のシミュレーションを実施するために、地下構造を数値化して計算機につっこんでやる必要があります。その際は、その数値データを用いて何を再現したいのか(シミュレーションするのか)よく考えながら、割りきるところは割り切ってバッサリときりすててしまいます。例えば、地震後の地殻変動を説明するための地殻モデルで良く用いられるのは、地殻を均一な弾性半無限媒質とみなしてしまう超単純化した地殻モデルです。でもこのようなモデルでも単に「地震時の地殻変動を説明する」目的だけで使う分にはけっこう実用的なのです。そういうわけで私はこれまで、目的ごとの地盤・地殻構造のモデル化方法を考えてきました。大枠としては、

1)地表付近での地震波の増幅特性を評価するための浅部構造のモデル化(例えば、こういうの。)

2)強震動予測のための深部地盤構造のモデル化(例えば、こういうの。)

3)地質情報(地質図)と探査データを併せた地殻構造のモデル化(例えば、こういうの。)

というような観点です。下の図は、3)の観点でモデル化した信越地方の地殻構造です。

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更新2009-6