三宅島ヘリ観測 


2005年2月9日
   

観測搭乗者::菅野さん・藤原さん(気象庁),下司(産総研)
警視庁航空隊 おおとり2号


○スケジュール

使用した機材は,警視庁航空隊おおとり2号.
9時30分に搭乗.9時42分東京へリポート離陸.10時29分ごろ三宅島空域に到着.観測開始.火口を時計回りに3周し,カルデラ内の観察を行う.10時45分目視・赤外観測終了しCOSPEC観測に移行.風が弱く噴煙が一方向に伸びていないので,三宅島南方海上から西,北側海上までの180度以上にわたっての長距離roundコースで観測.3測線.その後,阿古-神着間の海岸線付近に沿ってroundコースで3測線.そののち,側線を東に延ばして三宅空港付近まで1回観測.その後三宅島を横切り,12時05分ごろ三宅空域を離脱.新島空港12時17分着陸.昼食後,13時45分に新島空港にて再搭乗,48分離陸.宮家空域に戻り,火口を時計回りに3周し火口内の観測を行った後,14時14分ごろ空域離脱.東京ヘリポート14時58分着陸.


○天候

曇り.三宅島付近は雲底800-900m程度.風は弱く,東〜南西に変化する.



○火山の状況



左:南海上からみた2月9日の三宅島.噴煙はほぼ直上に上昇し,1200mくらいから西風にのって東に折れる.低層のガスは弱い東の風に乗って阿古側に流れている.右:北東側からみた三宅島.



主火口の状況.引き続き活発な噴煙活動がみられる.火口中心部は噴煙に隠れてよく見えない.噴気の位置などに大きな変化なし.



左:スオウ穴付近.スオウ穴の水位などに変化なし.恒久的な池になってしまったようだ.
中:カルデラ底,昨日の雨にもかかわらず,水溜りの量は少ない.
右:カルデラ北壁.スオウ穴の西側のカルデラ壁には,おそらく熱水変質をこうむっていると思われる部分が,やや黄色未を帯びた部分に縁取られたくっきりとした灰色の領域として認識できる.




カルデラ南東側の縁にある,気象庁の観測ステーション.火口監視カメラと火山ガス採取装置のパイプなどが見える.火口監視カメラ付近のカルデラ壁には亀裂が拡大し,崩落しつつある.

2004年11月16日に撮影された気象庁観測ステーション付近.産総研東宮さん撮影.今回撮影された上の写真と比較すると,昨年12月中旬以降火口監視カメラの周辺のカルデラ縁が崩壊し約10m後退したことがわかる.火口カメラ本体はカルデラ縁に引っかかっているらしい.





山腹の状況.左:カルデラ壁北側の山頂付近.雨水による侵食溝が次第に崩れてきている.右:村営牧場南側で行われている砂防工事.作業道路として立派な舗装道路が張り巡らされている.




三池付近.火山ガス高濃度地域に指定され,居住が禁止されている.一時は完全に植生が破壊されていたが,笹と思われる下草の緑がかなり広範囲に認められるようになった.


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