三宅島ヘリ観測 


2002年9月25日
   

観測搭乗者:尾台氏,宮崎氏(気象庁),大久保氏(東大地震研),金子氏(東大地震研),下司(産総研)
警視庁航空隊 おおとり6号


スケジュール
東京へリポート0901離陸,三宅中ヘリ0957着陸、大久保さん降機ののち離陸、火 口観測開始.1030火口観測終了後、新島1044着.給油. 1243新島離陸,COSPEC観測開始.1357三宅中ヘリポート着陸,大久保さん乗機の のち離陸,1454東京へリポート着陸.

天候はおおむね晴れ.微風.しかし,相模湾より北ではもやがかかり,低空の視界があまりよくなかった.大島以南 では視界良好.三宅島付近で1000-2000mに積雲群があるが,三宅島山体には雲はかかっていない.



三宅島の噴煙量は極めて少なく,数分おきに白色噴煙が断続的に上昇する.主火口か ら立ち昇る噴煙も断続的で,細い.到達高度は海抜1000-1200m程度で,変動が大きい.火口から離れるとすぐに白色噴 煙は消滅する.
ガスミストが西方に水平にたなびくが,その量は少ない.火口観測ではカルデラを 周回して飛行したが,村営牧場上空では強いガス臭を感じた.


   
噴煙が少ないため,カルデラ内の主火口の内部がよく見えた.主火口 の南側にある竪穴火口はきわめて深く(〜100m??)噴煙量が少ないにも かかわらずその底を視認することはできなかった.竪穴火口はカルデラ壁に半ば食い込むように存在する. 竪穴火口の火口壁には,カルデラ成長直後に火砕丘や崖錐によって埋められたほぼ垂直なカルデラ壁の断面が観察できる.
火山ガスは,北側火口底にある三つ組の噴気孔からおもに放出されているようだ.噴気孔から勢いよく噴出したガスは,はじめほとんど透明だが、100mほど上昇すると水蒸気の凝結により白色になる.南側の竪穴火口からは少量の白色噴煙がゆっくりと上昇している.主火口底の北端は最も低くなっていて,水溜りになっているように見える.
そのほかカルデラ内の噴気孔の分布などには顕著な変化は見られない.




スオウ穴西側の最高点付近の崩壊は,いぜんゆっくりと進行している.直下のカルデラ床には崩落した巨大な岩塊が散在している(左).カルデラ床中央部には顕著な変化はない(左中).スオウ穴東側の崖錘はガリーの発達がさらに顕著になった(右中).この部分の崩壊がほぼ停止していることを示している.
西側カルデラ縁の雁行割れ目によって落ちかかっていたブロックの一部が崩壊し,カルデラ底の黒池の横にある崖錘のうえに新しい黒い崩壊堆積物が広がっている(右).




大路池の色は通常通りの緑がかった色になっている.西側湖岸に茶褐色の浮遊物 がたくさん浮いている.
大路池南東の海岸(長太郎池の西側)に,薄い褐色の変色域がある.海岸付近か ら流れているようだが,波浪のせいだろうか?

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