樽前火山活動情報

気象庁発表,日本の火山活動概況から抜粋したものです.

2002年3月から4月
樽前山(北緯42度41分17秒,東経141度22分49秒)
一時的にドーム南西噴気孔群の噴火活動が活発化し,夜間,高感度カメラで噴気孔群付近が明るく見える現象を観測した.
 4月27〜29日に,ドーム南西噴気孔群(B噴気孔群)の噴気活動が活発化し,白色噴煙の高さは27日に一時200mとなった(普段は高さ20〜50m).また,27日〜30日の夜間,高感度カメラで噴気孔群付近が明るく見える現象を観測した.この現象は27日夜がもっとも顕著で,その後は徐々に弱まり30日以後は観測されなかった.樽前山でこのような現象を観測したのは,高感度カメラが設置された2001年以降初めてである.
 B噴気孔群の最高温度*は1995年以降100〜170℃で推移してきたが,5月2日に実施した現地観測では270℃となり,昨年10月(163℃)より約100℃上昇していた(図3省略).また噴気孔群の周辺50m×30mの範囲に砂状の噴出物が数cmの厚さに堆積し,一部では溶融した硫黄が流れた形跡が認められた.
 これらのことから,B噴気孔群では一時的に火山ガスの噴出圧力が高まったため,噴気孔の出口付近に付着していた物質が周辺に飛び散り,高温の火山ガスにより周辺の硫黄が自然発火して夜間明るく見えたものと推定される.
 その他の火口の噴煙は通常のレベルで推移した.
 地震回数は一日あたり0〜5回で,顕著な地震の増加は見られなかった.震源は従来と変わらず火口原西側の浅いところと推定される.1996年以降,地震活動は増減を繰り返しながら,活発な状況が継続している.
 GPSによる地殻変動観測では,特に異常な変化はなかった.

  *サーミスタ温度計または熱電対温度計により測定した噴気温度または深さ50cmの地中温度.

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