楽器の演奏会,スポーツ実況,野鳥の声,小川のせせらぎ,花火大会,ふるさとの祭り,都会の喧騒,家族の団らん・・・, 音はいつも生活の中にあり,わたしたちの生活は音で満たされています。 そんな音を臨場感に富んだパノラミックサウンドとして記録し,シェアしましょう。

本サイトには, パノラミックサウンドレンダラ―(評価版)を用意しました。 無指向性マイクロフォン 4 本とデジタルオーディオインタフェースがあれば, 誰でも簡単にパノラミックサウンドを制作できます。 パノラミックサウンドは SOPA ファイルとして保存されます。

JavaScript ライブラリSopaJSを利用すれば, パノラミックサウンドを組み込んだ Web サイトを作成することが可能です。

パノラミックサウンドレンダラ―(評価版)は, 一組(2 つ)のステレオ WAV ファイルから SOPA ファイルを合成しますので, まず,正四面体型マイクロフォンシステムを用いた 4 トラック録音により, 一組のステレオ WAV ファイルを用意します。

正四面体型マイクロフォンシステム

無指向性マイクロフォンを 4 本用意してください。 これらを Fig. 1 に示すように正四面体の各頂点に配置します。

tetrahedral microphone system
Fig.1 正四面体型マイクロフォンシステム
無指向性マイクロフォン 4 本が正四面体の各頂点になるよう配置されている。

正四面体の一辺の長さ(マイクロフォン間隔)は,3 mm 以上,30 mm 以下としてください(推奨値 10 mm ~ 20 mm)。 各マイクロフォンを,マイクロフォン左,マイクロフォン右,マイクロフォン後, マイクロフォン上,とします。 これで正四面体型マイクロフォンシステムは完成です。

Figure 2 は正四面体型マイクロフォンシステムの一例です。

prototype
Fig.2 正四面体型マイクロフォンシステム試作品
マイクロフォンには audio-technica AT9903 を使用。

4 トラック録音を行うため,マイクアンプが搭載されたマルチトラックオーディオインタフェースを用意してください (例えば,Roland OCTA-CAPTURE,PreSonus AudioBox 44VSLなど)。

マイクアンプが搭載されたマルチトラックレコーダ(MTR), 例えば TASCAM DR-680,ZOOM H6 などを使うこともできます。

prototype
Fig.3 正四面体型マイクロフォンシステムと MTR (ZOOM H6)

セッティング

マイクロフォンが 4 本なので,録音によりステレオ WAV ファイルが 2 つできることになります。 Figure 4 に示すような信号の流れになるよう,システムを構築します。

signal flow
Fig.4 システム構成
第 1 WAV ファイルの左右チャンネルに,マイクロフォン左,マイクロフォン右からの信号, 第 2 WAV ファイルの左右チャンネルに,マイクロフォン後,マイクロフォン上からの信号が記録される。

収録

市販されている DAW ソフトの多くがマルチトラック録音をサポートしていますので, そのようなソフトを利用して録音します。

MTR 単独で録音した場合は,保存された 4 トラック分のデータを 2 つの WAV ファイルとして PC に転送してください。

録音の際,トラック間の同期が特に重要です。 トラック間のタイミングが十分にそろっていないと, パノラミック効果は期待できません。

トラック間の同期は,オーディオインタフェースやソフトの設定で調整できる場合があります。

クリッピングを防ぐため,ピークレベルがフルスケールよりも数 dB 低くなるようにして録音してください。

本サイトの パノラミックサウンドレンダラ―は評価版ですので,以下の制約があります。

無事に 4 トラック録音が行われれば,ステレオ WAV ファイルが 2 つできあがっているはずです。 ファイル名は任意ですが,ここでは,'aaa.wav' と 'bbb.wav'とします。

動作確認用として実際に WAV ファイル aaa.wav bbb.wav を用意しましたので,自分で録音した WAV ファイルがなければ,まず これらをローカルディレクトリに保存してサンプルとして使用してください (保存は右クリック -> 「対象を保存」)。

レンダリング

PC に最新版の Adobe Flash Player がインストールされていることを確認ください。

Panoramic sound encoder for evaluation をクリックしてパノラミックサウンドレンダラ―(評価版)を起動します。 表示される手順にしたがい 2 つの WAV ファイル (ここでは aaa.wav と bbb.wav)から SOPA ファイルを合成します。 合成された SOPA ファイルはローカルディレクトリ(ユーザーの PC)に保存でき,自由に使用可能です。

パノラミックサウンドレンダラ―(評価版)を起動すると,Fig. 5 に示す画面が表示されます。 以下の手順に従い 2 つの WAV ファイルから SOPA ファイルを生成します。

Panoramic sound encoder
Fig.5 パノラミックサウンドレンダラ―起動画面

[手順]

  1. ローカルディレクトリから第 1 の WAV ファイル(ここでは,aaa.wav)を開く (マイクロフォン左,マイクロフォン右からの信号)
  2. ローカルディレクトリから第 2 の WAV ファイル(ここでは,bbb.wav)を開く (マイクロフォン後,マイクロフォン上からの信号)
  3. マイクロフォン間隔(microphone distance)を指定する。 サンプルファイル(aaa.wav,bbb.wav)を使用する場合は,15 mm とする。
  4. 'ENCODE'ボタンをクリックし,処理が完了するのを待つ
  5. 'Save SOPA'ボタンをクリックし,SOPA ファイルに任意の名前をつけてローカルディレクトリに保存する

再生と配信

ローカルディレクトリに保存された SOPA ファイルは, 再生ページ で再生できます(ステレオヘッドホンが必要です)。

作成した SOPA ファイルを友人のパソコンに送れば,友人にも 再生ページで試聴してもらうことが可能です

また JavaScript ライブラリ "SopaJS" を活用すれば パノラミックサウンドをふんだんに利用した Web サイトを自作することも可能です。

パノラミックサウンドレンダラ―(評価版)を利用して あなたが創作された SOPA ファイルは自由に利用できますが, SOPA ファイルを公開する場合, 本サイト(https://staff.aist.go.jp/ashihara-k/pan_top_j.html) の技術であることをクレジット(明記)してください。

Enjoy making panoramic sounds!

アイデアと工夫次第で,いままでにない新しいメディアアート作品を生み出すことも夢ではないでしょう。