産業技術総合研究所   地質調査総合センター

三宅島空撮:2004年11月16日

                   by A.Tomiya (2004/11/17改訂)
観測時間  :2004年11月16日(火) 10:36〜11:45(三宅島付近での滞空時間)
ヘリコプター:東京消防庁「ちどり」(JA119A)
搭乗者   :【火口観測班】東宮(産総研)/【COSPEC班】菅野・加藤(気象庁)/ほかクルー4名
行程:
  9:48 東京ヘリポート離陸
 10:36 三宅島上空到着
        |
      火口観測(10:36〜11:00)
        |
 11:00 三宅島空港着陸
     (COSPEC機材セッティング)
 11:05 三宅島空港離陸
        |
      COSPEC観測(11:10〜11:30)
        |
 11:39 三宅島空港着陸
     (COSPEC機材収納)
 11:40 三宅島空港離陸
 11:58 新島空港着陸
     (給油・昼食)
 13:10 新島空港離陸
 13:54 東京ヘリポート着陸

 #三宅島ヘリ観測について

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○概況

DSCN7743s.JPG(1) DSCN7759s.JPG(2) DSCN7739s.JPG(3)

三宅島全景.(1)は東南東,(2)は南東の海上から見た様子((1)は11:09撮影,(2)は11:35撮影).
噴煙がほとんどカルデラ上に見られなかった(カルデラ内部ですぐに消失していたため).
山体の斜面を見ると, 緑(植生)に覆われているところと,植生が破壊されて赤茶色になっているところがはっきり分かれている. 火山ガスが多く流れてくる地域で植生の破壊が著しいためと考えられる.
(3)の写真(11:07撮影)の左端に見えている筒のようなものは,COSPEC(火山ガス観測装置)の先端部分. また,同写真の右端には三宅島空港が見えている. 三宅島空港(特にその北半分)には高濃度の火山ガスがしばしば流れてきており,本日もそうであった.


○カルデラおよび主火口

DSCN7678s.JPG(4) DSCN7679s.JPG(5) DSCN7682s.JPG(6) DSCN7695s.JPG(7)

(4)-(7) 2000年噴火で形成された「カルデラ」(陥没火口とも呼ばれる)の全景(10:38〜45撮影). 直径は約1.6km.

DSCN7703s.JPG(8) DSCN7702s.JPG(9) DSCN7699s.JPG(10)

(8)-(10) 主火口(10:44〜45撮影).ここから膨大な量の火山ガスが放出され続けている.
写真(10)は主火口をほぼ真上から覗いたところ.

DSCN7717s.JPG(11) DSCN7710s.JPG(12) DSCN7691s.JPG(13) DSCN7707s.JPG(14) DSCN7721s.JPG(15) DSCN7725s.JPG(16)

(11)-(16) カルデラ内壁およびカルデラ底の様子(10:41〜10:54撮影).


○山麓の様子

DSCN7729s.JPG(17) DSCN7730s.JPG(18) DSCN7731s.JPG(19)

(17) 伊ヶ谷(島の北西部).(18) 大久保浜(島の北部).(19) 神着の三宅島測候所付近(島の北部)


○その他

DSCN7698s.JPG(20) DSCN7786s.JPG(21)

(20) 観測機器・パイプ・ケーブル.(良く見ると写真(5)にも写っている)
(21) 本日お世話になった東京消防庁のヘリ「ちどり」(JA119A).


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1.概況

天気は晴れ.火口周辺に雲もなく,カルデラ内がたいへん良く見えた.
風は西北西22ノット(高度2500ft at 11:34 )など.

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2.噴煙・ガス

白色噴煙も青白いガスも共に少ない.

白色噴煙は,主火口を出る時点での量は8月10日よりも多いが,
上昇と共に消えていき,カルデラ縁の高さではほとんど消失するため,
カルデラ外にはほとんど残らない.
このため,麓や遠方(カルデラ内部を見られない場所)から観察したときには
白色噴煙はほとんど視認できず,噴煙高度はカルデラ縁から100m以下.
(ただし,噴煙がパルス状にもう少し高く上昇することもある.)

青白いガスは色が薄い(濃度が低そう).
三宅島空港方面(東南東方向)に漂っていた.

なお,下記の気象庁ページで確認したところ,
この日の二酸化硫黄放出量は日量に換算して2,400〜3,900トンとのこと.
http://www.seisvol.kishou.go.jp/tokyo/320_Miyakejima/so2emission.htm(三宅島の二酸化硫黄放出量;気象庁のページ) ---------- 3.カルデラ内部・カルデラ縁 前回観測時から大きな変化はなかった模様. カルデラ底の水溜まりは少なめ(8月10日や10月14日などと同様). ---------- 4.飛行コース等 火口観測時: 高度3500〜3000ftでカルデラ縁に沿って左回りに3周半. 南縁では,主火口をほとんど真上から覗き込むような形になった. 観測者は,左側ドアに付いている小窓を開けて観測. この際に機内でも火山ガス臭(硫黄臭)を感じた. COSPEC観測時: 高度300ft・速度80ノットにて, 火口から5マイルの距離でのトラバースを1往復半,同3マイルを1往復半. この際にも機内で火山ガス臭(硫黄臭)を感じた. 三宅島空港: COSPEC観測の前後に,ごく短時間だけ着陸した. この際にはかなり強い硫黄臭があり,ガスマスクの必要性を感じた. 以上 ----------------------------------------------------------------------

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Created:Nov.,16,2004