このページでは、聴覚空間認知訓練システムの開発研究を紹介します。この研究は、国立身体障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科(現在 海上保安庁に勤務)の佐藤哲司教官との共同研究でした。この研究は、厚生労働省 厚生労働科学研究費補助金によって平成15年度から平成17年度まで行われました。このページには、[1] 研究概要、[2] 参考文献、および[3] 特許があります。
視覚障害者が歩行するためには、聴覚による障害物知覚や音源定位を活用して、空間を認知しなければなりません。視覚障害者の歩行訓練では、この聴覚空間認知が重要な位置付けとなっています。しかし、聴覚空間認知が不馴れな初心者が屋外で歩行訓練を行うと、危険を伴う場合があります。危険性を軽減するためには、実地訓練の前に、仮想環境シミュレーションによる聴覚空間認知訓練が必要です。そこで私達は、頭部伝達関数(人間の頭部の形状によって決定される音の伝達特性)を利用した立体音響技術(3Dサウンド)を駆使し、仮想環境で聴覚空間認知の総合的な訓練が行えるシステム(図1)の開発を目指しています。

2005年6月に聴覚空間認知訓練システム Ver. 1.0が完成しました。


本研究の一部は、厚生労働省の平成15年度厚生労働科学研究費補助金感覚器障害研究事業
「3Dサウンドを利用した視覚障害者のための聴覚空間認知訓練システム」(課題番号:H15-感覚器-006)
の助成を受けました。
A Training System of Orientation and Mobility for Blind People using Acoustic Virtual Reality,IEEE Transactions on Neural Systems and Rehabilitation Engineering, Vol. 19 Issue 1, 95-104 (2011).
3次元サウンドを用いた視覚障害者用聴覚空間認知訓練システム、国立身体障害者リハビリテーションセンター研究紀要第26号、9-13 (2007).
3Dサウンドを利用した聴覚空間認知訓練システムの開発、第14回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 (2005).
視覚障害者のための歩行訓練環境生成システム、日本国特許、出願2004-12-09、登録2010-6-25、登録番号4534014.