鉱物粒(0.5mm前後)研磨片の作成

 鉱物粒の試料が少量(一粒から数粒の場合)の場合は、通常の研磨片の作成で用いられている形枠に、エポキシ系の樹脂(エポフィックス等)で固めて研磨片を作ると、貴重な試料を失ってしまうことがあります。例えば、試料はとても硬く、それを固める樹脂は軟らかく、しかも樹脂の占める面積が、試料の粒よりもはるかに大きくなり、樹脂から試料を面出しする段階ですり減らし過ぎてしまったり、樹脂と試料の間に隙間が生じて、試料を固定する接着力が弱くなってしまい、抜け落ちたりなどの失敗を招きます。そのようなことを防ぐための一つの方法として、スライドガラスに試料の粒が入るほどの穴をあけます。そこへ試料の粒を入れて、接着力の強い樹脂(ペトロポキシ)で固めることによって、スライドガラス全体を一つの研磨片として作成します。
スライドガラスに穴をあけた(赤矢印部分)状態です。

    



鉱物粒(0.5mm前後)薄片・研磨薄片の作成

 上記の鉱物粒研磨片の作成方法をそのまま応用します。スライドガラスと一体で磨かれた鉱物粒試料を、通常の大きさのスライドガラスに貼り付けます。それは反転法といい、薄片作成に携わる中で広く利用されているテクニックです。以下に、その行程を紹介します。
 以上のような方法によって、単一の微小鉱物試料を薄片や研磨片として作ることができます。また、一枚のスライドガラスに複数の穴をあけて、一度に多くの鉱物粒試料を薄片や研磨片として作ることも可能です。その場合、ある程度大きさがそろった鉱物粒を埋め込まないと、面出しの段階で小さい試料が先に磨かれて無くなったり、穴の底で固まった試料が磨き出てこない等の問題が起きてしまいますので、試料の大きさに応じて作り分けることが重要です。

研磨や琢磨については、薄片、研磨片の作成行程を参照して下さい。