4. 新しい液晶ビジネス(ミニマル生産)の概要
【アレイ工程、セル工程、及びカラーフィルター工程】
・パネルサイズ用装置への統一で、装置コストの大幅削減と工場敷地の飛躍的縮小化
・
局所クリーン化生産技術の全面採用
- 建屋クリーン度の緩和
- 建屋の床下エアリターンスペースの省略
(従来の3階建てが2階建てで済む=クリーンルーム専用でない休息工場等も利用可)
- 検査装置のグレードダウン
- ドット抜けに直結するパーティクル問題からの解放
(イオンシャワー等、人体への影響の検証が済んでいないものを利用しなくて済む、また、リペア工程負担の大幅軽減など)
- 高歩留化で、カラーフィルター一体型での製造の難易度が低下
- 搬送廊下幅を節約するために、2メートル角ものガラス基板を搬送時に一々縦置きに回転するという余計な機械操作を行う必然性がなくなる
・リソース(装置エネルギー、クリーン化空調エネルギー、冷却水等)消費の激減
・装置サイズの縮小による開発の短期化
・多様なパネルサイズに合わせた混流生産
【モジュール工程】
・セル生産方式など、安上がり製造方法の積極導入
【在庫管理】
・1パネル/ロットによる在庫量の縮小
・計画生産からオンデマンド生産へ
(カンバン方式が利用しやすくなり、ソフトウェアへの依存性も低下できる)
・混流生産により、作り過ぎ防止のための生産の平準化促進と倉庫スペース・人員の削減
【工場立地】
・TV等最終製品組立工場隣接が最も有利
なお、本方式ではオンデマンド商品供給が重要であり、最終製品組立もセル生産方式等で生産性を最適化する必要がある。
すなわち最終製品工場も軽い工場であるべきである。
・大型マザーガラス基板を用いた大規模生産と比較して、関連部材工場集約の必然性は薄れる。
【生産性】
・同時生産数が1パネルになることでの見かけのスループットは下がるが、それ以外はほとんどの点で、生産性向上に寄与する。
投資額・運営費・少在庫&商品完売・高速立ち上げなどを考慮すれば、トータルの収益性は高くなる。
なお、パネル単位生産であるから、従来の複数枚の製品を同時に処理することで必然的に発生する仕掛かり在庫を原理的にゼロにできる。
在庫コスト削減に加え、実質的搬送時間も装置間距離が大変短くなることもあり、非常に高速化される。
・局所クリーン化生産方式の併用で、工場の垂直立ち上げ(歩留まり率の急速な改善)により、
1年間分に匹敵する利益の出ない立ち上げ期間のあらゆるムダが解消される。
・モジュール工程ではパネル毎の製造を行っており、原理的にマザーガラス拡大のメリットを享受できない。
マザーガラスでの工程とパネルサイズでの工程で生産性向上方法が質的に異なるこの問題と、
これにより両工程の間で仕掛かり在庫がたまりやすい問題を解消する。