Nucl19990930

筑波大学加速器センターの見学

1999.9.30

  加速器センター建物の概要(筑波大加速器センターのパンフレット1995.4より)

  加速器棟の一番上にあるイオン源でフッソ等のイオンをつくります。このイ
オンをタンデム型加速器で、下向きに加速します。タンデム型加速器の原理は
下の図をみて下さい。イオン源から試料までずっと、ほぽ真空パイプのなかを
進みます。試料に当てる前に、イオンビームの形などを調整するためのライン
を通します。これらのラインは地下一階にあって、地面と平行です。そこでこ
れらのラインに入る前にイオンの向きを90度変えます(磁石で曲げます)。



  タンデムが多加速器の原理(同パンフレットの追加資料より)
  要するに静電場で加速しています。



  放射状に分析装置が配置してあります。この中心部分に試料(真空に引いて
ます)があります。やや大きくてクリームソーダ色のものは、γ線などの強度
と個数を検出するためのセンサー、やや小さくて赤いテープが巻いてあるのは、
光電管です。
  タンデム型加速器で約16 Mega electron Voltに加速したフッソイオンビー
ムを試料に当てて、試料中の水素(プロトン)と核反応させて、そのとき出てく
るγ線を測定して含水量を測定します。γ線を出すに至るまでの核反応は:
  フッソ(質量19) + 水素(質量1)
= 不安定なネオン(質量20)
= 不安定な酸素(質量16) + アルファ線(質量4)
= 安定な酸素(質量16) + γ線 + ヘリウム(質量4)
                        ^^^^^^^


  上とおなじ部分をアップで撮影しました。



  ターゲットから、イオン発射源のほうをみています。
  真空ラインは壁の向うまで続いてます。その先には、イオンを曲げるための
電磁石があって、その上方には加速器があります。



  イオン発射源から、ターゲットのほうをみています。