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いざない
このホームページを作成して早いもので4年近くが経過しました。いろんな方に参考として使って頂いているようであり、大変に有り難いことだと思っています。ただ、当方から見た場合に説明が不十分と感じる部分も増えてきたのが実状です。改めようとは思いながらも日々の業務に忙殺されています。それでも本文やビデオなどはかなり時間を掛けて丁寧に説明したつもりです。技術的にはこの時点からかなり進歩していますが、最新に近いものはトップページの「セミナー資料」で把握できるように考慮しています。なお、このホームページで述べていることは当方自身が直接もしくは主体的に関わった部分のみであり、それ以外については記載していません。それは自分の目で確認したことしか信じないという、当方の勝手なポリシーに基づいているためです。とは言いましても「泡」の可能性を感じていただくには十分すぎる内容であると信じています。(2012/02/09)
マイクロバブルについてのQアンドA.

マイクロバブルとかナノバブルという言葉を耳にしたことがあるでしょうか? 以前、テレビでも良く放映され、また愛知万博の日本館でも展示された「ナノバブル水槽」は、その不思議な世界の一端をかいま見せてくれるものです。

          

             ナノバブル水槽 (鯛と鯉の共存)
     海の魚と川の魚の共存。。この気泡の限りない可能性を示しています

ところでこの小さな気泡・・・、実は徐々に研究が進み、今では食品や医療、農水産業、環境改善など様々な分野で実用化もされつつあります。
まだまだ目立たない存在ですが、我々の将来を担ってくれるような、そんな可能性を秘めた技術でもあります。

産総研では、マイクロバブルやナノバブルの基礎物性についての研究を進めるとともに、多くの企業と共同でその実用化に向けた取り組みを進めています。

その不思議な世界、そしてその大きな可能性について、紹介させて頂きます。


     



マイクロバブルについてのQアンドA.

小さな泡? どんな役に立つのですか?

 我々が対象としているのはマイクロバブルとかナノバブルと呼ばれている泡です。 マイクロバブルは髪毛の太さの半分以下の大きさであり、水を綺麗にしたり、環境を浄化したり、魚や植物を元気にしたりすることが出来ます。 一方、ナノバブルは遥かに小さな泡です。 不思議なことに寿命が永いことが特徴です。 このナノバブルを含む水には「機能水」的な効果があるため、医療やバイオ、食品などで応用が期待されています。


では、具体的にはマイクロバブルとはどのような泡なのですか?

水の中で消えてしまうという特徴を持った気泡のことです。


どうして消えるのですか?

とっても小さいからです。気泡が小さいと、内部に含まれる気体が周りの水に溶けやすくなります。気体が溶けると、もともと小さな気泡がますますやせ細っていきます(縮小する)。そしてついに全てが溶けてしまい、水の中で消え去ってしまいます。


どれくらいのサイズですか?

大雑把な目安として、気泡径が50μm以下の気泡をマイクロバブルと呼んでいます。これくらいの大きさになると、お風呂やバケツ、コップの中にあっても、表面でパチンと破裂するのではなく、水中で消えるものが出てきます。(ただし、表面に近いものは、表面で弾けます)


なぜ「水の中で小さくなって消える」ことが重要なのですか?

大変に面白い効果が生まれるからです。

大きく分けて2つの効果があります。一つは内部の気体が圧縮される効果(圧力の上昇)、そしてもう一つは表面にイオンがたくさん集まる効果(電荷の濃縮)です。


圧力が高くなると何が面白いのですか?

消える瞬間には、理論的に無限大の圧力になります。現実には無限大はありませんが、もの凄く高い圧力になると考えられます。圧力が高くなると内部の気体を効率的に溶け込ませることが可能です。また、高圧の反応場を作ることができます。


では、イオンがたくさん集まるとどうなるのですか?

3つの面白いことが考えられます。一つはフリーラジカルの発生、そしてナノバブルの生成、最後に固相の形成です。

フリーラジカルって何ですか?

不対電子を持つ物質と定義されていますが、水などが分解してできた化学物質であり、反応性が高いことが特徴です。そのため、すぐに元の安定なものに変化するのですが、エネルギーが高いので、その過程で周囲に存在している有害な化学物質を分解することができます。

どうしてフリーラジカルが発生するのですか?

マイクロバブルの周りには水の中のイオンがたくさん集まっています。このマイクロバブルが小さくなると、集まったイオンがますます濃縮されていきます。そして消える瞬間にはもの凄く濃いイオンの塊となります。これが消えた瞬間にバーッと解き放たれます。この時に蓄えられたエネルギーの作用により水などが分解されて、フリーラジカルになると考えています。

ナノバブルって何ですか?

マイクロバブルから作られた「さらに小さい」気泡のことです。その大きさは100ナノメートルよりも小さいと考えています。1万個以上横に並べて、やっと1mmの長さなになる大きさです。

これは消えないのですか?

いつかは消える存在ですが、しばらくの間はじっとそのまま耐えています。

どうして消えないのですか?

マイクロバブルが小さくなるときに表面のイオンが濃縮すると言いましたね。実はイオンが濃縮すると、気泡の内部の気体が溶けにくくなるためです。気体が溶けないと、気泡はそれ以上小さくなりません。


マイクロバブルは消えるのではなかったのですか?

基本的には消える存在なので、ナノバブルを作るにはある工夫をしてあげます。すなわち、表面のイオンの濃度を十分に濃くしてあげる方法です。これにより、消え去りたいという「気泡の望み」をなだめることができます。

「消える」vs「消えない」の違いをもう少し説明してください。

ナノバブルを作るには、水質と、マイクロバブルが縮小する速度が重要なポイントになります。 実は水の中でマイクロバブルを発生させると、その一部は消えずに残ることが分かってきました。大きさは数百ナノ〜数ミクロンていどです。当方はこれを「マイクロナノバブル」と呼んでいます。

そのメカニズムですが、水の中に溶けているイオンは気泡の周りに集まる特性があります。この集まったイオンは、気泡が小さくなる過程でどんどんと高濃度になります。ところで、水は気体を溶解さえることができますが、水の中にイオンがたくさん含まれると気体が溶けにくくなります。その結果内部の気体が溶け出さないので、気泡は安定化します。ただし、いつまでも安定ではなく、数時間とか数日経つと、イオンのバランスが崩れて気泡も消えてしまいます。

ところが、ある程度の濃度のイオンが溶けた水をあらかじめ用意して、この中で発生させたマイクロバブルに刺激を与えて、縮小するスピードを速くしてあげると、より丈夫なイオンの殻を作ることができます。そうやってできたのがナノバブルです。ナノバブルは非常に安定な存在で、特別な刺激などを与えなければ数ヶ月でも存在しています。


マイクロナノバブルやナノバブルを含む水の何が面白いのですか?

見た目は普通の水そのものです。でも小さな気泡が存在することで大変に興味深い現象をおこすことができます。その一つが生物に対する活性化効果です。植物や動物を元気にすることができます。池の浄化でマイクロバブルを使っているところがありますが、そこにいる魚は大変に元気で大型化するようです。また、ナノバブルを含む水では例えば淡水魚と海水魚を共存させたり、胡蝶蘭を水漬けにしたりすることができます。

奇妙ですね。どうしてそんなことができるのでしょうか?

残念ながら、答えはありません。ナノバブル側のメカニズムは随分と分かってきましたが、生体との関係になると相手側のメカニズムが重要になってきます。大変に奥の深いものですので、逆にナノバブルを使うことにより生体への新たな研究のアプローチが生まれることだと思います。

マイクロバブルやナノバブルの将来はどの様になりますか?

これらの微小気泡はあくまでも「素材」であると考えています。それをどう料理するかが重要です。このホームページなどを通して情報を提供していきますので、微小気泡の本質を理解し、応用のためのノウハウを確立していただければ幸いです。



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