★Accidents!! (事故注意喚起)★



注意喚起!



ご存じの方も多いと思いますが、ここ1ヶ月程の間に、
たて続けに空中接触事故が発生しています。
ここで最近の接触事故をあげ、その際どのように回避
すればいいかの対策例を挙げておきますのでご参考の
上、今一度みなさんに飛行中の安全確保の基本を確実
に把握していただき、事故のない楽しいフライトをし
ていただきますように、お願いいたします。
TitleDateContents
<事故1>
ハンググライダー
・パラグライダー
空中接触 
場所:
牧草地、
講習会場間
上空約50
メートル
状況:パラが、高度処理のためターンを開始した際、
側方からランディングに向かおうとしていたハング
が衝突。絡まった状態でスピンに入り墜落。
パラ側が緊急パラシュートを投げたものの、高度が
低すぎたために開かず、そのまま高さ10メートル
程の林にツリーラン。幸いにも、2名とも無傷。
墜落時の高度・スピードから見て、牧草地等、平地
へ落ちていた場合、(あるいは、ツリーランであっ
ても)重傷を負うような事故であり、無傷であった
のはまさに、ラッキーだったとしか言いようのない、
重大で危険な事故でした。
原因:
ほぼ同高度で、また、ほとんど直線飛行状態
での接触ですから、基本的な周囲警戒が全くできて
いない完全な不注意によるものといえます。
対策:
基本的な周囲警戒と、相手方の進路予測がで
きていれば、全く起こり得ない事故です。距離の近
いグライダーがあった場合、その進路を予測し、十
分な安全距離を取るように努力し、必要であれば、
声をかけて、意思表示をすることが必要です。
<事故2>
パラグライダー
同士の空中接触
場所:
講習会場
・牧草地間の
林上空
約40メートル
状況:
条件的に渋くなっていて、パラランディング
において多数の機体が同時進入を行う状況になった
上での事故。
事故機の2機ともに同時進入を嫌って高めの高度の
ままランディング上空に進入、牧草地方向に戻ろう
と、お互いがターンをした際に接触、墜落。
一人は相手方キャノピーに包まれた非常に危険な状
態で旋回しながら墜落。幸いにも2人ともけがはな
く林にツリーランしたが、この件も1歩間違えば重
傷を負うような重大事故でした。
原因:
同時進入になる状況にいたことが最大の原因
です。
また、技術的に未熟なためのアプローチミス、周囲
警戒の完全な欠如、他機への意思表示を行わなかっ
たことが、最終的な事故の引き金となっています。
対策:まず、同時進入にならないように努力すべき
です。多数の機体が同時進入になると、どうしても、
いろいろな判断を瞬時に下さないといけなくなり、
あわてたり、極度に緊張したりして、あげく判断が
鈍り、事故を起こす可能性が高くなります。
特に、技術的に未熟、また、経験の少ない方には、
顕著にその傾向が現れますから、できうる限り、同
時進入はさけなければなりません。
ターンの際に全方向(前後・左右・上方・下方)を
見る余裕のないような方については、条件が渋くな
り始めたりして、同時進入の可能性が少しでもある
ようなら、早めにランディングに向かい、同時進入
が起こる前にランディングされることを強くお勧め
します。
粘りすぎてのショートや、粘ったあげく同時進入に
なり、事故を起こすほど、ばからしいものはありま
せん。どんな状況に置かれても十分にリカバリーで
きる安全マージンを取ることは、基本中の基本です。
なお、上級者の方につきましては、なるべく練習生
等、技術的未熟者を先におろして頂くべく、(練習
生は、リボンをつけています。)できるだけ後方に
て粘っていただくようお願いいたします。
よく、同時進入時に、ランディング近辺で、深いバ
ンクの旋回や、スパイラルなどで高度を調整される
方がいらっしゃいますが、練習生等には判断ミスの
原因となったり、非常に恐怖を与える場合がありま
すから、できる限り、後方で十分に高度を落とした
上、まっすぐアプローチをして、必要に応じては声
をかけたり、進路を譲ってあげたり、よけてあげた
りして下さい。お願いします。
なお、上記のようにやっていただいた上でなお、同
時進入になってしまった場合は、できるだけ高度処
理ポイント、もしくは、その手前で十分に高度を落
とし、ランディング上空において、旋回を繰り返さ
なければいけないような状況にならないよう十分注
意して下さい。
本来の理想としては、アプローチ優先権を守り(高 度の低い機体、また、最終アプローチに入っている
機体に常に優先権があります。)低いグライダーか ら降ろしていくような形で、後方のグライダーが全
て後ろから入れば、接触する可能性はないわけです。 これが、高い高度で、ランディングに入ってきて、
振り回したりするために進路がふさがれたり、また、 牧草地方向に戻らざるを得なくなって、正面衝突の
可能性を作ったりするために、事故が起こるのです。 みなさんに、今一度基本的なアプローチ、優先権に
ついての認識を確実にしていただくようお願いいた します。

高度処理、アプローチの基本は
     ランディングの手前で十分に高度を落と
し、ランディングには直線飛行で進入す
る。
優先権は、
     高度の低いグライダー
     最終アプローチに入っているグライダー
     無線誘導者のグライダー(赤リボン)

にあります。たとえば、ランディング上空で高度が 高いグライダーは、牧草地で低くなっているグライ
ダーを先におろしてあげなければいけないのです。 (当然、高さの状況により、自分が先におりなけれ
ばいけないときもありますが。今は、十分な高度の 違いがあるときのことを言っています。)


また、最終アプローチをしようとしているグライダ ー(基本的には、ランディングしようと直線飛行を
しているグライダー。)の進路をじゃましてはいけ ません。

さて、上記のことを守ろうとすると、かなりな周囲 警戒力が必要であることが、おわかり頂けることと
思います。
みなさんここまで周囲に気を使って飛べていますか? 同時進入になったとき、このように十分周囲に注意
して飛べる自信がありますか?
少しでも不安がある方は、先程も書きましたように、 同時進入にならないよう早め早めの、同時進入との
タイミングをずらしたランディングを心がけて下さ い。お願いします。

<事故3>
パラグライダー
同士の接触事故
場所:
パラグライダー
南テイクオフ近辺
状況:右旋回でサーマルソアリング中、直線飛行を
していたグライダーと空中接触、墜落。両名共に無
傷で、ツリーラン。
原因:完全な周囲警戒の欠如。全くの不注意。
対策:サーマルソアリングでの旋回中は、上げるこ
とばかりに気を取られ、とかく周囲警戒を怠りがち
です。特に、上昇(もしくは下降)しているわけで
すから、前後・左右だけでなく上方、下方にも気を
使わなければいけません。
また、他のグライダーも回したりしているわけです
から、他機の上昇率、下降率、旋回半径、スピード
など、様々な情報を総合して判断し、さらに自らの
旋回もコアに入るべく続けなければいけないという、
非常に神経をとぎすましてのフライトとなります。
このような状況では、一瞬たりとも気を抜くことは
許されません。常に、自分のフルの力を使っての、
周囲警戒、状況把握を行って下さい。
なお、自分の安全確保のため、必要に応じてしっか
り意思表示(声かけ)を行って下さい。ちなみにハ
ングフライヤーは、風切り音によって声が聞こえな
いときがあるとのことです。気をつけて下さい。
(パラフライヤーでも夢中になったりしていると聞
こえていません。基本的には、聞こえていないもの
として対応し、安全な距離をとった方がいいです。)

参考までに、周囲警戒の死角をハング・パラともに書いておくと、

ハング:上方の視認がほとんどできない。
    真後ろもほぼ見えない。 

パラ:真上にあるものは全く見えない。
   真後ろの視認が非常に難しい。

以上のような特徴があるので覚えておいて下さい。
<事故4>
パラグライダー
同士の接触事故
場所:
ランディング
上空20メートルほど。
状況:
同時進入状態でランディング上空に進入した
際、2機が接触。両機共に、急旋回をし、右旋回を
行った1機は、ハードランディング。左旋回を行っ
た1機は、ランディング北側の林に激突、ハーネス
に座ったまま落ちるような形で地面に激突。腰を強
打、脊椎圧迫骨折をし、入院。

原因:
これも同時進入になる状況にいたことが最大
の原因。
その後の周囲警戒の欠如、他機への意思表示をしな
かったこと、接触後の回避操作のミスが、ハードラ
ンディング、落下の直接的な原因です。
対策:このケースの対策は、「事故2」の対策と同じです。
基本的な周囲警戒さえできていれば、防げる事故です。
<事故5>
パラグライダー
同士の空中
接触事故
場所:
キウイ畑
北西方向
上空
150メートル
ほど
状況:
1機はセンタリング中(Aとする)、もう1機
(Bとする)は高度が低くなったためランディングへ
向かおうと、直線飛行をしていた際に起きた。
左旋回をしていたグライダーAのキャノピーに直線飛
行中のBがつっこむような形で接触、Aのキャノピー
は潰れ、下方に落ち始める。
両者共に緊急パラシュートをなげるが、上方に位置し
たBはグライダーがいきていたため開かず、Aはひら
いたものの、Bのグライダーがいきていたために、か
なりなスピードで旋回をはじめ、そのまま10メート
ルほどの木にツリーラン。
幸いにも2名ともけがはなかったが、この事故も、と
もすれば重傷を負っておかしくない、危険で重大な事
故であるといえます。
原因:
事故当事者の両者共、重大・かつ致命的な周囲
警戒力の欠如が原因です。
対策:
この件に関しては本当に、少しでも周りが見ら
れていれば、絶対に起こりうるはずのない事故でした。
当事者は、周りに機体がいないため安心してセンタリ
ングをしていたとか、高度が低くなったためランディ
ングに気を取られすぎていたと言っていましたが、ま
さに問題外の周囲警戒力のなさといえるでしょう。改
めて、自分の力量を見据え、厳しくフライトに望むべ
きです。
<総括>
今までの事故を見ていただいて、おわかりだと思いま すが、空中接触の原因は、

「周囲警戒の欠如」

につきるといえるでしょう。今一度、ご自分のフライ トスタイルの見直し、基本的ルールの認識徹底をお願
いいたします。

1. どんな状況においても
  周囲警戒を怠らない。

2. 同時進入にならないよう
極力努力する。

3. 高度処理の基本・飛行時の優先権について確実 に把握する。

上記の基本的なことができれば、空中接触は起こり得 ません。よろしくお願いします。

また、最近気になるマナーの悪いフライトがあります。

後ろから他機が来ているのにランディングで
グランドハンドリングをしている。

最悪です。まさに自分だけがよければいいという自分勝 手なフライトといえます。混んでいるとき、後方にグラ
イダーがいるときは、ランディングしたらすぐにグライ ダーを落とすのは常識です。


ランディング上空、低い高度で人の近くを 飛行する際に声をかけない。

これも最悪です。危険きわまりない、思いやりの心のな いフライトです。人がいる付近を通過する際は、必ず声
をかけてください。
実際今年、あるエリアで、ランディングでグライダーを たたんでいる方に飛行中のフライヤーが激突して、死亡
事故が発生しています。くれぐれも注意してください。 (足尾のフライヤーは、あまり自分の進路等の意志表示
を伝える声かけをしませんが、自分の安全を守るために も、もっと声を出した方がいいです。)

ツリーラン・アウトサイドをしたときにも
守るべきルールがあります。

まず、ツリーラン・アウトサイドをしたら、早急にNA SAスタッフに状況の報告をして下さい。(アマチュア
無線、携帯電話などを使用して下さい。)あなたが落ち たのを見たNASAスタッフは、非常に心配し、早急に、
最善を尽くした手を打ちたいと考えています。
また、回収の手助けをして頂いた方たちには、必ず感謝 の意を表して下さい。大事なフライト時間を削ってあな
た方を助けてくれるのですから。(ツリーラン・アウト サイドは、多大な迷惑をかけることをくれぐれも肝に銘
じてフライトして下さい。)
また、自分がいつ落ちるか、誰にもわかりません。落ち たときはお互い様ですから、できるだけ人の回収には協
力しましょう。
あと、ツリーラン回収セットを持たずにフライトしてい る方が多くいらっしゃいますが、回収の時間が大幅に遅
くなります。必ず携帯してフライトされるようおねがい します。(回収スタッフにも多大な迷惑がかかります。)

今後とも、安全なフライトで楽しく飛んでいただきます
為にも、皆様のご協力を、お願いいたします。





7回コロンでも8回目で起き上がる。
汗と泥と涙の講習日記。
でも楽しいんだな、これが





汗と泥と涙の講習日記。
でもめでたくA級をクリア!!
次は、B級だっ!!
B級は、講習場上段からの修正直線飛行から始まり、右ターン、左ターン、S字ターンを経て山飛びデビューと、先が長い。
さて、どうなることやら、お楽しみに。





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