英国シェフィールドより(1993年9月記)
針谷 喜久雄(電子基礎部物性基礎研究室)


こんにちは.はりがやであります.昨年11月はじめに当地に来て以来,研究生活, 英国各地の日常風景などを楽しんでおります.ほんの少しですが気軽に紹介させて ください.
シェフィールド(Sheffield)[ 英国SheffieldのWWWに飛びます.]は イングランドの北部南ヨークシャー(South Yorkshire) に位置しています.人口50万人でイングランドでは4番目の大きさ. かつて製鉄業で栄えた都市です.日本でそれほど知られていないのは,これといっ た観光ポイントがないからかもしれません.しかし,ナイフ・フォーク類が特産品 であるとお聞きの方はいらっしゃると思います.
シェフィールド大学は,理学部,工学部から文学部,芸術学部まで有する総合大学 です.わたしが滞在している 理学部物理学科は 英国では標準規模の大きさです. 教員 総員24名です.日本から来た目で見ると,わりと小規模でゆったした雰囲気 です.マイペースで研究を進行させるには静かでよい環境かもしれない.数値計算 を行うためのフォートラン計算機環境はいまひとつ不自由なのを感じますが.
この大学で特色的なのは,欧州で最大規模といわれる日本学科があることです. ロンドンから送られてくる,日経新聞衛星版で時事関係を把握できます. 日本学科の長谷川講師には懇意にしていただき,何度か小規模の会合に同席 させていただきました.シェフィールド市役所の都市計画担当者の話を聞き, 疲れきった都市機能を活性化しようとトラム再導入を進めている様子は, レールファンとして実に面白かった.
いままでに,英国からの「海外」出張・旅行は数度行いました.4月のイースター 休暇には,ロンドン在の友人(森裕平氏@NTT光エレクトロニクス研究所)とと もに,イタリア方面へ旅行.ローマ,ナポリ,ポンペイを回って来ました.バチカ ン市国での復活祭ミサの雰囲気は印象に残りました.6月下旬には,米国・カリフォ ルニア,サンタバーバラであった,フラーレンに関する国際会議に出席,発表. 7月上旬から中旬にかけて,スイス・チューリッヒの連邦工科大学とドイツ・ バイロイト大学を訪問.観光を兼ねていたのは無論のことです.8月半ばには, 再び米国方面.サンディエゴでの強相関電子系分野の国際会議に出席しました.
英国国内旅行は,数しれず行いました.オックスフォード,ケンブリッジといった 大学都市の散策,湖水地方,ウェールズ方面でハイキング,ヨーク,チェスター, バース,エディンバラでは都市見物と歴史散歩,などなど.
趣味と実益(英国滞在情報交換)を目的に,2月に,「英国滞在者のためのメーリ ングリスト(UK-stayers ML)」が発足しました.半年後のいまでは,参加者 約60名を数えています.オフライン・ミーティングを何度も行っています. 英国旅行目的に情報を得たいという方にも,少しは役立つメーリングリスト として機能しております.詳しい情報に関しては,harigaya@etl.go.jp まで, 電子メールください.
先週末 ピークディスクリクトにハイキングに出かけました.ルートは, 9月11日:Hope station - Lose Hill - Hollins Cross - Mam Tor - Edale station,12日:Edale station - Booth - Grindslow Knoll - Fox Holes - Grinds Brook - Grindslow Ho - Edale station です. 1日目は,この時期には珍しく天気に恵まれていました.なだらかな丘の連なる 尾根部分を気持ちよくハイキングしました.360度の展望にずっとかこ まれ,延々と続く羊の囲いと緑の大地が印象的でした.この尾根は, Peak District では もっとも歩かれているところのひとつです.土曜日であった ので,若者の集団,家族連れの一行,年輩者グループと賑わっていました. 2日目は,出かけるときに,鉄道工事にともなう運行休止に遭遇.時間は かかりましたが,代行バスで Edale station まで向かいました.天気は, 曇から shower に向かう悪天候.最高気温10度位で寒かった.Edale Moor 一帯を一周するコースを止め 途中から沢を降りるコースに変更. この沢は,ガラガラの岩場が続いていました.谷は以外と狭く, 先方にある羊の囲い風景は見えません.谷の斜面は草ボーボーです. どこか日本にあると思える,山岳谷風景を思い出し,なつかしくなりました. 足元に注意しながら,ゆっくりと沢を降りて行きました.
以上,英国シェフィールドからのおたよりでした.