基礎から臨床へ

    〜今、社会で求められてい るもの〜

ごあいさつ

 平成20年の国民健康・栄養調査結果によると、現代人の約5人に1人が睡眠に関する何らかの悩みを抱えているとされています。社会の 24時間化に伴う生体リズムの撹乱は、不眠症や不登校、出社困難などの睡眠障害や、うつ病などの精神疾患とも深い関わりがあり、交通事故をはじめとした大 小様々な産業 事故の原因ともなっています。2006年には、日本大学の内山真教授により、睡眠障害による日本の経済的損失が、年間3兆5千億円であると試算されていま す。また、我が国における自殺者が12年連続して3万人を超える状況の中で、約20%にあたる6千人がうつ病による自殺と報告されていますが、体内時計の 乱れによって引き起こされる概日(サーカディアン)リズム睡眠障害は、うつ病や神経症とも深い関係があることが知られています。その一方で、睡眠障害に用 いられている抗うつ薬や精神安定剤の投薬には、連用による依存性や副作用などの危険性も伴っていて、原因療法としての体内時計の積極的な操作法の開発が待 ち望まれています。
  体内時計は、睡眠覚醒のみならず、血圧や体温、心拍数、免疫機能、ホルモン分泌、薬物代謝などの生理機能、さらには様 々な疾患の発症や症状における日内リズムを制御しています。昨年の検討会で九州大学の小柳悟先生からご講演いただいたように、最近では、投薬時刻によっ て、抗がん剤などの薬物の薬効や副作用が大きく異なってくることも明らかとなってきました。産総研では、体内時計の制御分子である時計遺伝子の機能と糖・ 脂質代謝の間に相互作用が存在することを発見しその分子機構について研究を行ってきました。今後は、時計遺伝子機能を調節する機能性食品の開発を進めてゆ きたいと考えています。今年度の検討会では、食を中心とした生活習慣の改善による体内時計の積極的操作を目指し、食を中心とした生活習慣と、体内時計、睡 眠、ストレス、生活習慣病との関連について、社会的なニーズを意識しつつ、臨床的な観点から議論してゆきたいと考えています。

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第7回検討会を終えました。(H23.2.8)

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第7回検討会の詳細をアップしました。(H23.1.11) 





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