流体制御による非接触吸着デバイスの開発

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流体制御技術 −非接触吸着方式の改良− (動画 YouTube 4分19秒)

研究のポイント

● 新しい原理に基づく非接触吸着技術
● 均一な面圧の形成と吸着力の向上
● 高温環境下500℃〜1000℃域への適応
● ロボットハンドへの展開

研究のねらい

搬送に使用される接触式の真空吸着デバイスに対して、最近は吸着跡などの問題が生じない非接触式の搬送デバイスが開発されています。 本デバイスは、従来から知られている非接触吸着原理(ベルヌーイ法など)とは異なるコアンダ効果とエジェクト効果による新しい吸着方法に基づきます。 不純物の付着を避けながらの保持及び搬送することが重要な分野においては、この吸着力の向上に伴うデバイスの小型化、さらには常温から高温雰囲気(焼成炉など)への幅広い利用が考えられます。


図1.吸着力の発生原理

研究内容

1)非接触吸着デバイス計測システムを用いて、常温から高温までの環境下における「コアンダ効果とエジェクト効果」による非接触吸着デバイスの吸着力特性について詳細に調べ、吸着力の高性能化を進めています。
2)高温場への適応に向けた実証モデルを試作しています。
3)ハンドリング技術を検討しています。
工場の製造ライン、高温プロセスなどで、加工中の部材を非接触でハンドリングする技術の実用化を目指しています。


図2.試作モデル


図3.シュリーレン法によるコアンダ効果の可視化

特 許

● 特開2012-106331 「非接触吸着装置」 (開放特許情報DB)

資 料

● 産総研オープンラボ2011配布資料 (pdf) (電子ブック)
● 産総研オープンラボ2012配布資料 (pdf) (電子ブック)

文 献

● 阿部, 菊島, 壹岐:コアンダ現象を利用した非接触吸着デバイスの特性, 2012年度 日本機械学会年次大会 (2012) (pdf)
● 菊島, 阿部, 壹岐:コアンダ現象を利用した非接触吸着デバイスのスイッチング機構について, 2012年度 日本機械学会年次大会 (2012) (pdf)

連絡先

 〒305-8564 茨城県つくば市並木1-2-1
 独立行政法人 産業技術総合研究所
 エネルギー技術研究部門 風力発電グループ
 阿部裕幸
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