パワーアシスト装置におけるアシスト比の操作感に基づく評価

林原 靖男, 谷江 和雄, 荒井 裕彦, 渡嘉敷 浩樹

電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌), Vol.117-C, No.5, pp.534-539, 1997.

[和文要旨]

 人の発生する筋力を増幅し、重負荷の搬送を柔軟かつ容易に行うことを意図したパワーアシスト装置において、本研究では従来から、アクチュエータのトルクの飽和を回避することを1つの指針とするパワーアシスト法を提案してきた。提案手法は、負荷を重力成分とその他の成分に分離し、それぞれの成分を個々の比率でアシストする制御系を構成する。これらの比率のバランスは、操作者が負担する負荷の動特性を決定するため、装置の操作感を左右するパラメータとしても考えられる。そのため、これらの比率を適切に調節することで、より操作感の良い装置を構築できる可能性がある。このような考えの基に、本稿ではさらに、操作者の主観を考慮し、操作感の観点からどのようなアシスト比の組み合わせが望ましいかについて論じる。また、それに加え、本手法の1つの指針としているアクチュエータの飽和の回避が、操作感の観点から妥当であるかどうかを確認する。具体的には、実験用多自由度パワーアシスト装置を用いた心理物理実験を行い、一操作例における操作者の主観的な評価を求め、得られた結果を基にこれらのことを検討する。

[キーワード]

パワーアシスト装置,操作感,人間機械系

Evaluation of Compensation Ratios in Power Assist System Based on Operational Sensation

Yasuo Hayashibara, Kazuo Tanie, Hirohiko Arai and Hiroki Tokashiki

Transactions of IEE of Japan,Vol.117-C, No.5, pp.534-539, 1997.

[Abstract]

This paper deals with some topics of the power assist system which is used for attenuating the load force. In such system, it is a serious problem that the maneuverability and the stability are lost when the actuators are saturated. For avoiding that, we have proposed the power assist system with individual compensation ratios for gravity and dynamic load. In this paper, based on the operational sensation, we confirm the validity of the proposed method and discuss how the compensation ratios should be determined through our experiments.