【発明の名称】

物体協調運搬ロボットの制御方法及びその装置

【特許番号・登録日】

特許第3099067号,平成12年8月18日(2000.8.18)

【出願番号・出願日】

特願平11−153158,平成11年6月1日(1999.6.1)

【特許権者】

工業技術院長

【発明者】

荒井 裕彦,谷江 和雄,田窪 朋仁

【特許請求の範囲】

【請求項1】人間とロボットが長尺物あるいは寸法の大きな物体の両端を把持して水平面内を運搬するための物体協調運搬ロボットを制御する制御方法であって、物体からロボットに加わる力を力覚センサで検出し、そのセンサ信号から分離した鉛直軸周りの回転力成分及び人間による把持点とロボットによる把持点とを結ぶ物体長軸方向の並進力成分に基づき、上記鉛直軸周りの回転運動成分及び上記物体長軸方向の並進運動成分を、ロボットの抵抗力が小さくなるようにゲインを設定して出力させ、一方、上記物体長軸方向と直交する物体短軸方向の並進力成分に対しては物体短軸方向の並進運動が生じないように拘束し、それにより、物体に対してそれがロボット側の一点で物体長軸方向を向いた仮想的な車輪に支えられているのと同等な運動制限を与えてロボットアームを駆動する、ことを特徴とする物体協調運搬ロボットの制御方法。

【請求項2】人間とロボットが長尺物あるいは寸法の大きな物体の両端を把持して水平面内を運搬するための物体協調運搬ロボットを制御する制御装置であって、物体からロボットに加わる力を検出する力覚センサと、そのセンサ信号から鉛直軸周りの回転力成分、並びに人間による把持点とロボットによる把持点とを結ぶ物体長軸方向及びそれと直交する物体短軸方向の並進力成分を分離する座標変換部と、上記鉛直軸周りの回転力成分及び物体長軸方向の並進力成分に基づいて、それらの回転及び並進方向のロボットの抵抗力が小さくなるゲインでそれらの運動成分を出力する力−運動変換部と、これらの運動成分及びゼロに設定した上記物体短軸方向の並進運動成分を合成し、ロボットアームを駆動する運動指令を出力する座標変換部とを備えた、ことを特徴とする物体協調運搬ロボットの制御装置。