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研究日誌(since March, 3, 2004)

3月31日

■従前applyしていた研究テーマについて、平成16年度日本鉱業振興会助成金をいただけることに。ありがたい。それで早速菱刈鉱山に研究のアポをとる。石井探査課長、大和さんから寛大なお返事をいただく。7月は菱刈へ。
■jaurnal of geochemical explorationの論文をごそごそ漁る。最近は地化学探査の論文もめっきり少なくなったと感じる。
■さて、そろそろ始めるか。
■仕事の進み具合をMに叱咤される。


3月30日

■トルコのアラジンに流体包有物均質化温度のデータとreportをメールで送信。随分遅れてしまった。データを見る限り、金鉱化帯はもう地表に露出しているようだ。地質も熱水活動の温度構造もUSAのラウンドマウンテン鉱床そっくり。XRDで変質鉱物を調べておこう。adularia出るか?


3月25日〜3月29日

■仕事も一段落ついた。
■発音に関して、VとF、及びSとthがはっきりしないとの指摘でB+、時制、関係代名詞等はすべて"A"を頂く。JICA英語研修のアセスメントで。
■28日にTOEIC試験を受ける。今回は時間内に全問回答できた。目標の800点クリアなるか。結果は3週間後。
■人生は短い。Time flys と言うそうだ。色々と決断の時期が迫っている。後悔しないように想う道を進んでいこう。I am going my way.


3月24日

■JICAと打ち合わせ。

■査読原稿返却。


3月23日

■新しい偏光・反射顕微鏡+デジカメはいいな。webでもリアルタイムで顕微鏡像を観られるのがすごい。高倍率の時の像の鮮明さは桁違いだ。

■この時期のように、時間ができたときにこそ自分の論文をせっせと書くんだよと、Wさん。Wさんの忙しさはCrazyなのに、この期に及んでそんなことが言えるとはなんたるバイタリティか。


3月22日

■上野公園(写真上段)、千鳥ヶ淵(写真下段)と桜の名所をハシゴする。この日3/22は最高気温が5℃と真冬並の寒さに加えて、雨。まさに、Four seasons everyday.だった.桜(ソメイヨシノ)はつぼみのままのものが多く2分咲き。


■Mは明日から草津温泉へ。いいなー。


3月21日

■朝早くに地質調査所に来ると、玄関前で石原さんが車の下でなにやらゴソゴソ.声をかけてみると、パンクした、との返事.ちょっとだけ手伝う。凄いエライ人なのに、石原さんは本当に気さくな方.
■トルコの研究者から流体包有物均質化温度測定催促のメイル.しまった、彼とは1月までに結果を知らせると言っていたのだった.早速分析をやらなきゃ.


3月20日

■福島の猪苗代湖周辺を筑波大学在学中にお世話になった梶原良道先生と在学生・卒業生のみなさんと観光.上段右の写真は猪苗代湖を背景にみなさんで.下段左は会津磐梯山.


■猪苗代湖の湖面には水蒸気圧の異なる2相の空気層が見えた.従来の鉱床学も文理融合を目指す環境病理学へ.中野先生のバイタリティには本当に頭が上がらない。写真右、来年度から経済産業省の官僚になる諸橋さんと遊覧船の上から磐梯山を背景に記念撮影.もろちゃん、小役人にならないでね.

■帰りのバスの中で、気象庁の金沢気象台に勤務予定の有田君とバカ話.彼は本当にsmartだ。話をしていてこちらも勉強になる表現や発言が多い。きっと、色んな事から感じ取る感覚がとぎすまされているのだろう、彼の持つ感受性は客観性が非常に強い、研究者向き。



3月19日

■公休を取り福島の磐梯熱海温泉へ。猪苗代湖畔には野口英世博士の生家があり、現在は野口英世記念館の一部として保存されている。博士は高等師範学校入学までの時期を過ごした。生家に刻まれた「「志を得ざれば再びこの地を踏まず」という氏の覚悟に身震いする。私が小学校の頃に読んだ野口英世の伝記は、深い感動、そして勇気を与えてくれた人生の一冊でもある。筑波大学在学中にお世話になった梶原良道先生の退官記念で。



3月18日

■独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構平成15年度鉱物資源探査技術開発調査・先導基盤研究(大学との共同研究)「高Au/Ag比金鉱石・砂金へのハロゲンを用いた有機溶媒精錬法適用の試み」の研究成果報告書を提出.提出時の日付はもう19日になっていた。これで一応地獄の3週間終了。今年度の仕事は一段落.


3月17日

■午後からモーリタニア・イスラム共和国ジメラ地質調査所長、本所訪問.50年モノの原子吸光分析器と地質標本館に感銘を受けた様子.



■JICAの小島さん、山路さんとしばし雑談.JICAもいろんなプロジェクトをやっているなあと思う.それを縁の下で支えている人たちの努力に、我が身の努力の無さを改めて痛感.最近の若い世代のJICAの人たちは、あまり他団体との交流、特にヒトとヒトの繋がりを重視しないとか。最近産総研でも組織改革議論が一段落つきつつあるが、形式上の綺麗さ(外から見たときの人員配置の綺麗さ、機構定員まずありきという考え方や"まずは文書を示せ"という書類至上主義など)にこだわったままでの「実力主義」では、本当の研究の輝きは見えてこないのではないだろうか.本当の研究の成功っていうのは、みんなに褒められることではなく、いかに自分たちが初志貫徹したかであり、ひいては研究に携わる構成員が一致団結して一つの目標に向かい合って切磋琢磨していくことだと思う。周りから褒められるのは結果であって、本当の目的は最初に決めたことを確実に達成し、それをimproveしていくこと。例えば、日本のサッカーは勝つことが目的。日本が勝つことによって日本国民が興奮・熱狂し、喜びや楽しさといった価値観の共有をすることは結果であって、日本サッカーの目的ではない。

■JOGMECに提出する報告書をせっせと書く。まとめることで、いろんなアイデアが浮かんでくるというもの.


3月16日

■石原さんから宮城県・岩手県の金鉱床の鉱脈サンプルを供与してもらう。石原さんの部屋に行っったら、岩石鑑定試験、見事落第する.答えはチャーノッカイトだった.
■東北の深成岩関連の金鉱床と花崗岩類との化学的性質の関連性はいまいち判然としないらしい。金鉱床の生成圧力も含めて4月までに既存データも含めたまとめをしていこう.
■今日は一日中メールに振り回されて、何もせずに一日だらだらと過ごしてしまう。何だか知らないが、もう自分から率先して仕事は引き受けない、つーか、そんなにいっぱい出来ない。いい加減にして欲しいと思う今日この頃。
■基本的にO型はA型の人間とは絶対うまくやっていけないと強く思う.その点、OはBとは相性が良いのだけれど。SさんがO型だったので、救われた気分になる。

3月15日

■個人短期評価表作成
■Mは忙しい中よくやってると思う.見習わなくては.

3月10日〜14日

日欧セミナー鹿児島巡検ラウンド.
■14日晴れ時々曇り一時雨(まさにfour seasons everyday!),午前8時半に宿を出発して霧島の大霧地熱発電所を見学.生産井及び還元井が1km以内に隣接しているのを改めて実感.また,還元井が自然流下によって地下に水をreinjectしているイメージは,生産井を見る限りイメージしにくい.生産性は、(熱水滞留層付近の圧力)>(地下水面下部の静水圧+静岩圧)なので噴出し,還元井ではそれらが(熱水滞留層付近の圧力)<(地下水面下部の静水圧+静岩圧)となっていることによる.いずれにせよ、生産井はボーリング掘削時の湧水層,還元井は逸水層が多いこところでもあり、割れ目が発達しているのだ.午後は霧島のえびの高原に位置する硫黄山火山付近で硫黄結晶のトレジャーハンティング.その後、4時に空港へ着き,17:40の飛行機で羽田へと帰路についた.

■13日晴れ,午前8時半に串木野の西方の羽島にて海岸沿いに発達する幅1-2mの含金石英脈露頭を見学.方解石を石英が交代した葉片状石英組織が綺麗に観察できる良い露頭の一つ.盤際の凝灰角礫岩は石英を含むイライト/スメクタイト混合層粘土鉱物に置換されている.その後,串木野鉱山1号脈直上の現在も稼行中の採石場に移動して,串木野鉱山鉱脈の地表付近における産状を観察.採石場西端の道沿いの露頭には,脈幅が10-20cm程度の脈がプロピライト化安山岩中に何条も認められた.その後,冠岳の珪化岩露頭を観察.珪化岩のピークでしばし休憩して昔の火山活動に思いを馳せる.その後,大口の曽木の滝を見てから,再度菱刈鉱山の裏手にある獅子間野デイサイト露頭を見学.早水に宿泊.その晩は大いに盛り上がった.

■12日雨.午前9時に春日鉱山着.鉱山の概要説明の際に,片山社長が新人の斎藤さんに「鉱床の概要を英語で説明しろ」との言葉が印象的だった.あー、こうやって鉱山で働く人たちは日々鍛えられて逞しくなっていくのだなと目を細める.頑張れ!将来の一流鉱床屋!説明のあとは春日鉱山のオープンピットへ.Energiteを発見できてよかった.今井亮先生によれば,「基質の脱色の弱い小豆色の弱珪化岩中の晶洞中に黒色光沢の針状自形結晶として産する」とのこと.結構大量にあるのでびっくり.九大の今井先生のsugestionはいつでも鋭いのでドキッとする.午後は赤石鉱山へ.露天掘り採掘場で肉眼金を発見.でも、鉱山技術者の人たちに高品位露頭を予め教えて頂いていたので当たり前か.それにしても、鉱山で働く人は,なんと気持ちの良い人たちなんだろう.話込みたいところへ時間が迫り、串木野へ.串木野在住の赤石鉱山技術者の一人木場さんに,自家用車で串木野まで裏道を案内して頂く.本当にスムーズに移動できた.木場さんに改めて感謝.串木野では国民宿舎さのさ荘に宿泊.3-4年前に宿泊した当時とはうって変わって内装が段違い平行棒で豪華になっていて驚愕.

■11日曇りのち雨,午前9時に菱刈鉱山着.鉱山の概要説明,坑内の鉱脈(瑞泉1番)見学などで午前中を過ごす.菱刈の坑内は何度入坑しても武者震いする.日本の鉱山技術の高さを改めて実感すると共に,鉱山で働く採鉱課,探査課の人たちを本当に誇りに思う.彼らこそ、日本経済の一翼を支える本当の労働者なのだ.探査課の大和裕さんの「坑内はいつ入っても感動と驚きに満ちている」との言葉は印象的.午後は4人の講演に耳を傾ける.大和さんの発表は出色の出来.「おれも負けてらんねー」、と密かにライバル意識を持ってしまったりする.大和さん、今後ともよろしくお願いします.その後,枕崎まで,小雨が降る中,移動.

■10日の午後3時に羽田を出発.一路鹿児島へ.菱刈鉱山のお膝元,湯之尾温泉早水荘に宿泊.スイス人参加者10名は早水荘の日本風な佇まい,食事にいたく感動していた.


3月9日

■日欧セミナーつくばラウンド終了.明日から10-14の間、巡検で鹿児島へ.
■鉱床の5km下部で起こっていることが次第にわかりつつある.特に、菱刈のような低硫化系熱水性金鉱床の下部では玄武岩質マグマからのdairectな熱水の供給が,斑岩銅鉱床下部ではキュポラのような円筒状小規模斑岩を伴うバソリス状のマグマがあり、そこから供給される超高塩濃度流体の進化によって、斑岩銅鉱床、高硫化系熱水鉱床から低硫化系熱水性鉱床を形成しうる.その時、特に重要なのが温度である.
■Mの目の具合が今日も気になる.

3月8日

■日欧セミナー開幕.地獄の1週間始まる.
■Tepeobaのプレゼンはなんとかうまくいったようだ。スイス人からも沢山質問が来たし、石原さんからも助言を頂いた.ジェフさんの質問はもっともで,あそこで黒雲母を出したのはちょっと失敗か.渡辺さんから「よくあそこまで話を作ったな」と、こっちに来て初めてお褒めの言葉を頂いたような気がする.清水さんから研究の手助けアドバイスが来る.無茶苦茶うれしかった.みなさん,今後ともよろしくお願い致します.
■Mの目の具合が気になる.

3月7日

■3/8のプレゼン用資料の作成に追われ、結局寝ずに過ごす.完成したのは3/8の午後1時.仕事は早めにしよう.
■Mからの連絡がない.

3月6日

■広大の同級生、後藤の結婚式で福岡へ.みんなと久しぶりにあって、なんか元気になる.

3月5日

■花崗岩類の化学分析値とにらめっこ.Cu,Au,Moなどの金属元素別に分類されたスカルン鉱床に随伴する貫入岩類の微量化学組成は,やはり深成岩関連の鉱床でも適用可能である.このことは,逆にスカルンが深成岩類のマグマ−熱水系と密接な関係を持つことと矛盾しない.
■桜の開花予想だと、東京では3月20日.ここ、つくばはいつから咲き始めるのだろうか.
■今日は色々と良くも悪くも振り回された一日だった.JICAの英語研修もすっぽかしてしまったことに気付く.しまった.ともあれ,地獄の2週間前半が終了.
■Mが元気を取り戻してくれて本当によかった.今の私に出来ることは所詮それくらいか.

3月4日

■地質ニュースに原稿を提出.
■スイスセミナー(3/8,9)の準備.地形図のコピーをせっせと作る.でも、地形図は本当に見ていて飽きが来ない,面白い.
■モーリタニアのアポ、部門長より貰う.部門長から、「フランス語話せるよね?」と言われ笑ってごまかしたところ,「笑っちゃイカンヨ」と笑顔で.自分に自信を持ちなさい、ということ.
■流体包有物均質化温度の塩濃度の推定.基本的にhalaiteが常温で出来ていれば,NaCl換算で26.3wt%以上なのだが,均質化温度がhaliteなどの固相溶融温度より低い.これは,halaiteのリキダスをブッチ切っている証拠で,Sterner, 1988のhalite融解温度から塩濃度を算定する計算式がここでは成り立たない.haliteリキダスをブッチ切る温度がhalite融解温度であり、その温度におけるリキダスが真の塩濃度になる.また,温度上昇に伴って融解する塩が綺麗に再結晶することはNaCl換算で30-35wt%以上の値を持つことを意味する.こうなると、圧力推定が非常に難解.さあ、困った.
■花崗閃緑岩・花崗岩のSr同位体は非常に良好だ.綺麗なsimple mixing lineに全てのデータが乗る.アダカイトではないことはNaO濃度の低さ(2-3wt%)をみれば明らか.
■本当にプレゼン出来るのか?
3月3日

■朝から地質ニュースの原稿の訂正について叱咤される.「変質帯」という語句の使用に関しそれが妥当なのかどうか,あたかも全面的な鉱物の置換が行われているような印象を受けるらしい.確かに、花崗岩類の熱水活動に関連して形成される広島県のろう石鉱床などはその典型と見て良いだろう.一般的な浅熱水性鉱床の場合,「変質帯」から想定される露頭のイメージは,ろう石鉱床などの全面変質を被った露頭とはまったく異なる不均質なものなのだから.
■「変質帯」について、そして、その生成機構について、どれだけの鉱床地質屋が十分な理解を持っているのだろうか。
■トルコの話を作る.ボーリングコアのみの観察,自分が直接歩いていないところ,...話が書きにくい.
裁判大噴火,ゆっくり読みたい.
■Mは今日、ISSEI MIYAKEに会ったらしい.