2001年現地調査

2001年には,噴出物の現地調査のため4回三宅島に入りました.
三宅島の中腹より上は,2000年の噴出物に厚く覆われ,火山ガスの影響で植生はほぼ壊滅状態でした.火山灰の地面は雨で削られ,あちこちに火山泥流が発生していました.



椎の木ランド付近から噴煙を見る.水蒸気を主体とする噴煙はカルデラ南部に開口した火口からほぼまっすぐに上昇し,高度1500m付近で滞留している.二酸化硫黄などの火山ガスによる光の吸収のため,逆光で見ると噴煙はオレンジ色に色づく.(01/11/22).




西側山腹標高650m付近の2000年噴出物とそれに埋められた樹木.この地点での噴出物は8月18日噴火と29日の噴火によってもたらされたものである.この露頭の大部分をしめる暗灰色・粗粒の礫層は8月18日の噴出物で,その厚さは1mをこえる.その上を黄褐色の29日噴出物が約30cmの厚さで覆う.18日噴出物中にはしばしば炭化した木片が含まれている.埋没樹木は18日噴出物の中では直立しているが,その上面付近でなぎ倒されており,18日噴火の末期に投出された岩塊によって折とられたことがわかる.スケールは1m.(01/11/20)




8月18日噴火の末期に投げ出された岩塊.直径3m以上ある.南西側カルデラリム付近.(2001/11/20).




降下火砕物と土石流により壊滅した村営牧場椎の木ランド.主に8月18日の降下火砕物に覆われている.その上に二次的な火山泥流堆積物が広く分布している.(01/11/22)



土石流によって2m以上の深さまで刻まれたガリー.椎の木ランド付近.(01/11/22)



椎の木ランドのガリー側面でみられたサグの断面.8月18日噴火で投げ出された人頭大の岩塊が地面に突入し,深さ1m近くまでめり込んでいる.露頭の上部約30cmをしめる粗粒・灰色の堆積物が2000年噴出物で,その底面に旧地表面をしめす芝生が埋没している.ハンマーの長さ約30cm.(01/11/22)



2000年8月18日噴火による噴石によって穴の開いた椎の木ランドの牛舎.屋根には18日の火山灰が厚さ30cm程度積もっている.



牛舎の中から天井を見る.8月18日噴石は屋根を貫通している.




東側山頂付近から三七山−赤場暁方向を見下ろす.東側の山頂付近には2000年噴出物が厚さ1m以上堆積している.地表付近を覆っているのは8月29日の火砕流を伴う噴火による細粒の火山灰で,粘土質のため大変滑りやすい.噴火前山頂部を覆っていた森林は火山ガスによって壊滅している(01/11/21).



三池港から噴煙を見上げる.噴火口の東側にある三池地区は,西風によって頻繁に噴煙に覆われる.この日の噴煙は比較的高く上がった後に東に流されたため,地表ではほとんどガスの影響は感じられなかった.(01/10/16)

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