産業技術総合研究所
地質調査総合センター
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![]() 有珠火山2000年噴火で見られたコックステール・ジェット(2000年4月1日16:44撮影): 先が尖った形をした噴煙で,爆発の激しさを示しています. マグマが地下水に接近/接触して水が急激に沸騰して爆発するタイプの噴火(水蒸気爆発/マグマ水蒸気爆発)でよく見られます. 写真は,噴火開始翌日の4月1日に金比羅山火口で起きた爆発の様子. 写真左手に見える町並みは洞爺湖温泉街. |
はじめにこのページの文責は東宮個人にあります.その内容は産業技術総合研究所の公式見解というわけではありませんので,お読みの際にはその点ご注意下さい. また,「 http://staff.aist.go.jp/a.tomiya/ 」以下にある全てのコンテンツの著作権は東宮昭彦に所属します.web掲載された情報は,研究・教育・報道目的に関してはご自由に(事前の承諾無しに)お使いください.ただし,ご使用にあたっては「産業技術総合研究所 東宮撮影」などと明記していただくとともに,事後で構いませんので東宮までご連絡下さいますようお願いいたします.著作物使用許諾に関してご不明な点がありましたら,産総研 地質調査情報センター 地質情報整備室(TEL:029-861-3601)までお問い合わせ願います.
なお,火山や地震等に関する各種ご質問・お問い合わせについては, |
東宮は噴火直後の2000年4月1日〜4月6日に現地に赴き,合同観測班の一員として噴火に関する調査を行なってきました. 研究室(つくば)に帰ってきた後も,噴出物に関する分析等を続けています. また,同年9月にも再度有珠に行って,噴火開始後半年たった現地の様子を調査してきました. 2000年9月に私が現地を訪れた時には, 火口からはゴーっという音とともに白煙が噴き出したり,数秒おきに どん!どん! という破裂音がしたりしていました. この破裂音に伴って空振(空気中を圧力の波が伝わって遠くの家の窓を震わせたりする)も起きていました. また,ときおり噴石(というより主として噴泥)を高く飛ばす爆発も起こっていました.
☆ニュース:洞爺湖有珠山地域が「世界ジオパーク」に認定される(2009/9/26掲載)
洞爺湖有珠山地域が,2009年8月に日本で初めて「世界ジオパーク」に認定されました.
「ジオパーク」とは,「地質公園」「大地の公園」「地質遺産」などとも呼ばれるものです.
認定にあたっては,地形や地質(火山風景など)が貴重なものであるだけでなく,それを観光などに生かす地元の取り組みも含めて評価の対象になっています.
なお洞爺湖有珠山地域は,2008年に制定された「日本ジオパーク」にも認定されています.
詳しくは下記のサイトをご覧下さい:
☆イベント:有珠火山の巡回展がスタート!(2009/6/2掲載→10/9改訂)
巡回展「有珠火山 −その魅力と噴火の教訓−」が2009年6月より始まりました.
全国火山系博物館連絡協議会と産総研地質標本館が連携し,北海道大学総合博物館などの協力を得て開催します.
次の3つのテーマに関する展示が行われます:
「有珠火山について知る」(有珠火山の生い立ち,噴火の特徴,岩石,地下のマグマの動き,など)
「火山との共生」(研究者と行政,避難所・仮設住宅,火山の恵み,住民の想い,など)
「ジオパーク」(ジオパークとは,日本のジオパーク)
これから足掛け2年で全国5ないし6ヶ所の博物館等を巡る予定です.
現時点で判明している巡回スケジュールは以下の通りです.詳細は各館にお問い合わせ下さい.
・2009年6月 2日 〜 7月 5日:立山カルデラ砂防博物館 [立山での巡回展の案内ページ]
・2009年7月25日 〜 9月 6日:雲仙岳災害記念館
・2009年10月3日 〜 2010年1月11日:阿蘇火山博物館
・2010年4月10日 〜 6月27日:磐梯山噴火記念館
・2010年7月 〜 8月末 :地質標本館
東宮は,この巡回展の企画段階から参画し,展示パネルやパンフレットの原稿作成,展示試料の提供などを行いました.
皆さま,ぜひご来場ください.
→ 詳細情報:巡回展「有珠火山 −その魅力と噴火の教訓−」(全国火山系博物館連絡協議会のサイト)
☆オープン:明治噴火の火口跡などを巡る散策路(四十三山コース)が開通(2008/6/17掲載→2008/7/7追記)
有珠火山1910年(明治43年)噴火では有珠北麓斜面に約45個の爆裂火口が次々と生じ,潜在ドームである四十三山(よそみやま)などが出来ました.四十三山は,明治43年にできたことにちなんだ名前ですが,明治新山とも呼ばれています.
この四十三山や明治の火口の跡などを巡る散策路が,このほど開通しました.
もともと四十三山周辺を巡る散策路は1970年頃に整備されていたのですが,1977-78年噴火災害があったりその後樹木に覆われたりして使われなくなっていました.
それを洞爺湖サミット(2008年7月)に合わせて整備したということです.
1910年の噴火は,最近起こった2000年噴火とよく似た活動でした.既に整備されている2000年火口群を巡る散策路とともに,この四十三山コースを巡ってみましょう.
噴火直後は荒涼としていた火口跡も,100年後にはこれだけ緑豊かな地になるのだ,ということが実感できると思います.
→ 北海道自然歩道「火山回道」(通称:四十三山(よそみやま)コース)の整備について(北海道地方環境事務所 報道発表資料)
→ 洞爺湖有珠山フットパスマップ(パンフレット)(北海道観光振興機構)
☆火山情報:気象庁が有珠山に「噴火警戒レベル」を導入(2008/5/30掲載→6/10改訂)
気象庁が2008年6月9日10時より有珠山に「噴火警戒レベル」を導入しました.
「噴火警戒レベル」とは,火山の活動状況(噴火の切迫性など)とそれに応じた警戒体制の段階を示すものです.
全部で5段階あり,レベル1(平常),レベル2(火口周辺規制),レベル3(入山規制),レベル4(避難準備),レベル5(避難),と数字が大きくなるほど噴火の切迫性や危険が高いことを意味します.6月9日に発令された有珠山の噴火警戒レベルは「レベル1(平常)」です.
詳しくは気象庁のサイトの説明をご覧下さい.詳しい説明の入ったリーフレット (PDF) がありますので,ぜひご一読ください:
→ 報道発表資料 > 有珠山に噴火警戒レベルを導入します(気象庁)
→ 有珠山 噴火予報・警報 第1号:有珠山に噴火警戒レベルを導入しました(気象庁)
☆オープン:そうべつ情報館i(アイ)に「火山防災まなび館」完成(2008/5/30掲載)
壮瞥(そうべつ)町にある道の駅「そうべつ情報館i」(旧「そうべつサムズ」)に新しく情報館ができ,その2階部分に「火山防災まなび館」が開設されました(4月22日に完成披露式).
有珠火山などに関する資料が展示されているとのことです.
→ そうべつ情報館i(アイ)(北海道 北の道の駅)
☆新刊:有珠火山地質図の改訂版(第2版)を発行(2007/10/16掲載→2008/5/30改訂)
「有珠火山地質図 第2版 」を発行しました.
初版(1981年)出版後に起きた2000年噴火の解説や,最近新たに分かったことの追加・修正を行なっています.
地図面(オモテ)では,過去の噴火による火砕流,溶岩ドームなどの噴出物の分布などを25,000分の1地形図上に図示しています.
解説面(ウラ)では,過去の噴火履歴,特に最近約350年間に頻発している歴史時代噴火の推移などを解説しています.
主な改訂ポイントは,次の通りです:
→ 有珠火山地質図(第2版)の概要(地質調査総合センターのサイト)
曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図(第2版).火山地質図2,産総研地質調査総合センター.
なお,火山地質図をはじめとする地質図類の購入方法については下記をご覧下さい:
→ 地質図類の購入方法(地質調査総合センターのサイト)
☆公開:「火山地質図データベース」が公開される(2005/4/5掲載 →2007/10/16改訂)
産総研・地質情報研究部門が「火山地質図データベース」を公開しました.
これまでに発表された「火山地質図」の内容のほか,「地質陰影図」「地質鳥瞰図」などが見られます.有珠火山についてのページもあります.
→ http://riodb02.ibase.aist.go.jp/db099/index.html(産総研・研究情報公開データベース RIO-DB の「活火山データベース」のページ)
→ http://riodb02.ibase.aist.go.jp/db099/volcmap/02/index.html(同データベースの「有珠火山地質図(初版)」)
2007年にURLが上記に変更になりました.
◎2000年噴火の写真:
◎有珠火山のマグマとマグマ溜まり:
◎有珠火山の噴火史:
有珠火山は,北海道にある日本有数の活火山です. 今回(2000年)の噴火の前には,歴史時代の間に計7回の噴火 (1663,1769,1822,1853,1910,1943-45,1977-78年)が知られていました. このうち1943年に始まった噴火は, 「昭和新山」を形成したことで世界的に有名です.
前回の1977-78年噴火では,多量の軽石・火山灰の降下とそれに続く泥流, 更には溶岩ドーム(潜在円頂丘=有珠新山)の隆起に伴う地殻変動により 山麓の町に大きな被害をもたらしました. 1977-78噴火の後も,有珠火山は近い将来に再び噴火することが確実視されていたため, 周辺の自治体は火山防災に積極的に取り組んでいました. このことが効を奏し,2000年噴火では噴火開始直前に円滑に住民の避難が行なわれました.

写真:有珠火山の山頂部をカルデラ南壁から見た様子(1996年8月1日撮影).
有珠火山の中央火口丘(溶岩ドーム)群と銀沼火口が見えている.
<上の写真の解説図>
次はどこへ行きますか?
→ 銀沼火口 (1977-78年噴火の火口群の1つ)に降りてみる.
→ 有珠新山 (1977-78年噴火でできたドーム)に登ってみる.
→ 大有珠 (1853年噴火でできたドーム)に登ってみる.[工事中]
→ 小有珠 (1769年(?)噴火でできたドーム)に登ってみる.[工事中]
(ほかにも多数のページがありますが,上記「有珠火山噴火情報」などから適宜辿って下さいませ)(_ _)
