産業技術総合研究所   地質調査総合センター

ヘリコプターが地上に落とす「影」の大きさ〜空撮写真のスケールとして使えるか?

                   by A.Tomiya (2001/2/5版)

<はじめに>

ヘリコプターからの空撮においてはしばしば地上の対象物の大きさがよく分からなくて困ることがあります.なぜなら,荒涼とした火山地形においては,大きさの参考となる適当な物差し(スケール)が無いことが多いためです.

そこで,宮城氏@地調とともに,ヘリコプターの落とす「影」をスケールとして用いることを試みています.
ヘリから地面までの距離(飛行高度or対地距離)が長くなるほど, 「本影」は小さくなり「半影」は大きくなる,という原理を使ったものです. 対地距離が未知であっても本影の実サイズが計算で求められる,というのが この方法の優れた点です.(観測量は本影と半影のサイズの「比」でよい)
宮城氏が発案し,hotahota氏がヒントを与えて下さり,東宮が定式化・モデル化しました.

<原理>

本影と半影のサイズ比,対地距離,本影のサイズ,の関係は簡単な幾何学によって定式化できることが分かります. 定式化(数式)等については下記宮城氏のページに掲載しています.
 → 詳細な解説(宮城氏のページ)

<シミュレーション>

実際には「本影と半影のサイズ比」の観測はなかなか難しいです. それは,本影と半影のコントラストがあまりはっきりしないためです.
 → 実際の観測例(写真上で影を横切る直線上における「影の濃さ」のプロファイル by 宮城氏)

そこで,この問題を克服するため,本影と半影の濃さ(コントラスト)がどのように見えるべきかのシミュレーション(計算)を行ないました. 観測結果(影の写った写真)を画像解析する際に本計算を用いてfittingすることにより, 精度を飛躍的に高められることが期待されます.

図:対地距離と影の変化の数値シミュレーション結果の例(by 東宮)
result of the simulation

   #ヘリの胴体の断面が円であると仮定.
    図中,「影の濃さ」が1の部分が本影,同0〜1の部分が半影に相当.

シミュレーションの考え方については,下記をご覧下さい.
 → シミュレーションの考え方(by 東宮)


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Created:June,15,2001